10月10日(日)、令和3年度下期最初の「マスターズ研修オンライン学習会」を開催しました。参加者は31名、スコーレ協会から永池 豊本部長を講師にお招きし、生き方の基本から『安易に生きてはいけない 本物をめざそう』をテーマに講話をいただきました。
テーマのポイントは2つです。
1つは、”本物をめざそう”です。本物の生き方とは、論語の「仁」の言葉から、たとえ困難でも率先して取り組み、報酬を期待しないことこそが本物の生き方である、ということ。一方、聖書では「狭い門から入りなさい」の言葉より楽な道と困難な道があったときには、あえて困難な道を選択すること、を狭き門といっている。
2つ目のポイントは、豊臣秀吉が織田信長軍の殿(しんがり)を務めた”金ケ崎の戦い”です。全身全霊をかけた秀吉の戦いは、この狭き門をやってのけたこと、信長の期待に見事に応えたことです。すなわち、私たちは人生では逃げることができないことや難題に直面することがあるが、それを如何に判断し対処をしていくか、スコーレの危機管理に通じることではないかと、解説いただきました。
この危機管理については、永池会長の著書「かく生きてこそ」から、以下の三つに触れられています。
①「ハードルを避けて真の”安らぎ”は得られない」
これは、困難なハードルから逃げることなく立ち向ってこそ、生き方に真の安らぎが得られるということ。
あえて立ち向かう勇気をもつということが大事である。
②「現実と対話する能力」
たとえ失敗しても、そこに目を向け振り返り、その経験を活かす努力が必要である。
③「物ごとの両面を見る習慣をもつ」
物ごとには必ず、プラスとマイナスの両面が存在する。物ごとの両面を見る習慣をもつこと。その心がけと訓練を重ねることで様々な危機を乗り越えられる。
以上、三つのことから、危機に直面したときには、自分の中でどのように判断し能力を発揮するかが問われているとのことです。
最後に、自分の判断、決断を誤らないためにも「自己を知る、己の癖を知る」ことを説明されました。
本日のテーマである”本物をめざそう”とは、どのように困難に立ち向かい、よりよい判断、選択をしたらいいのでしょうか。それには、”自己を知ることであり、日々の生活の中で、物の見方、考え方を磨くこと、自己のレベルを高めていくことが求められる” 一日一日の実践ではないでしょうか。
(執筆担当 富永一史)