5月13日 平成19年度 上期 第二回目のマスターズ研修・シニアコースが開催されました。
「シニア研修コース」の講師は、「講師養成講座」の受講者が交代で担当します。テキストを定めず、資料は各講師が作成します。上期第二回目の担当講師は川田昌孝氏です。
テーマ「家庭に於ける父親の役割~スコーレカウンセリングの現場から」
子どもの心の問いかけに、きちんと心からの答えをくれる、父親、母親の共感の愛こそ精神的に栄養失調状態にある現代の子どもたちにとって、最高の心の栄養である。
父親の愛により社会性(他者肯定)を身につけて育つ~蒐容と自律の心を育てる。
母親の愛により内発力〈自己肯定)を身に付けて育つ~自信と自己主張を生む。
(こだまする生命~から)
こどもの人格の内部に、共感と規範が調和して息づくとき、周囲からの倍頼や友情を
得るための条件が満たされる。
(息子たちの危機~から)
家庭に於ける父親の役割~カウンセリングの現場から。
(カウンセリングの事例、2件の紹介)
1.中学2年の男子生徒
夫婦の不和が子どもの不登校を生む、母親がスコーレの母親講座を受講「子どもの長 所、美点を両親が認めてあげること、家庭内にもマナーが必要であること、子どもが一番安心感をもつのは両親が仲の良いこと」を聞き、即実践。
父親、母親が子どもの好きなパソコンを認め、高校進学に拘らず職業訓練校に進学させ 更なるパソコンの知識向上に後押ししたこと、また学校の先生も子どもの力を認め、助力を頼んだことが解決を早めた(褒める、認めることの大切さ)。
2.高校3年の男子生徒
仲間の傷害事件により停学処分になったことを父親が率直に認め、母親がそれにあわ せ、同一の歩調をとり、周りの雑音に耳を貸さず「学校に行かなくてもいいじやないか、 行ける元気が出るまで」と自分の勤務先にアルバイトとして働かせたことにより、父親の働く姿に感動し、高校は退学したが自分から探した「自動車整備専門学校」に入学し、現在に至ること(父親の背中をみて子どもは育つ)。
子どもにとって父親とは、その人格形成を大きく左右する存在である。